毎日新聞 2013年11月01日 11時25分(最終更新 11月01日 13時16分)
参院議院運営委員会は1日午前の理事会で、山本太郎参院議員(無所属)が10月31日の秋の園遊会で天皇陛下に手紙を手渡した問題について協議した。与野党からは「皇室の政治利用に抵触する可能性がある」と問題視する声が出ており、何らかの処分をすることを含め対応を検討している。
一方、1日の閣議後の記者会見では、山本氏の行動に批判が相次いだ。下村博文文部科学相は「議員辞職ものだ。まさに政治利用そのものだ。安易に看過することがあってはならない」と参院での厳しい対応を求めた。
谷垣禎一法相は「憲法上、天皇は国事に関する行為のみを行い、国政に関する権能を有しない。参院議員が訴状を提出すれば、天皇陛下を国政に引きずり込むようなことになりかねない」と指摘。古屋圭司国家公安委員長は「国会議員として常軌を逸した行動だ。国民の皆さんも許されざる行為だと怒りを持ってみているのではないか」と語った。
新藤義孝総務相は「皇室へのマナーとして極めて違和感を覚える。新人とはいえ、国会議員になったのであれば自覚を持ってほしい」と反省を促した。
山本氏は10月31日の記者会見で、「原発労働者らの現状を陛下に伝えたかった」などと説明している。【影山哲也、福田隆】